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Posted by ミリタリーブログ at

2012年09月14日

理由?お前が欲しいのは口実だろう?

その日は異常なほどの忙しさだった。いわゆる『開所以来の・・・』『今年最大の・・・』みたいな感じだ。
次から次へとネジ込まれる仕事に押し流されるように処理していく。周りの状況など全く気にならないほど騒然としていた。

『・・・っ!!てっぽさん!!』いきなり耳元で叫び声が聞こえた。ソイツは気配を消していたワケでもなく、いきなり出現したワケでも無い。
ディスプレイの向こうに集中しすぎたあまり、彼の存在に全く気が付かなかったのだ。『おぉうっ!!ビックリぃ何?何よ?』
あわてて返事をする。わたくしの本心としてはシカトを決め込み、これ以上仕事をネジ込まれ無いようにディフェンスしたかったのだが
さすがに仕事だ。目の前に相手がいる以上放っておくワケにもいかない。若者は続ける『いや。そうでなくて、係長が呼んでます』なんですとぉ?このクソ忙しいのに我が上司が来いってか?あの音に聞こえた「昭和のいい加減 漢」のところへ。
わたくしは渋々手を止め席を立った、"内容なんて無いよう"な事に決まっている。この状況はさすがの上司も知っている。なのに
どうしてこんな事をする?何かヤッちまったか?それともお局絡みか?いい事なんか全く思い浮かばないうちに上司のところに到着した。
『てっぽさん(本名)です』 『あぁ悪いね、入って。』 なんだ?このいつに無いシリアスな感じは?ヤツらしくない態度だ。こりゃデカいミスしたな・・・。
上司はビジネスチェアを高級な肘掛付き椅子に見立て背中を預けこちらを見ている。普段はぶっちゃけ変なオッサンだが
上司としての能力と時折見せる類い稀な機転や行動力はさらにハイレベルな上司達ですら一目置くほどの「本当はキレ者かもしれない」男。
それがわたしくしの上司だ。
両袖付きデスクの上で手を組みこちらをチラっと見上げた。『前さぁ、会議で予算・・・欲しがってたよなぁ?』声は高いがその良く通る声が迫ってくる。
わたくしは気付かれないように生唾をゴクリと飲み込む。コイツは何を狙っている?わたくしのクビか?何だ?真意を見抜け、状況を把握しろ。
わたくしは今日、10年に一度とすら言われる上司の「キレ者」の部分と対峙している。と思う。何が狙いかワカラン以上乗っかるしかなさそうだ。
しばし、会話が続く。そしてヤツは核心を話し出す『その予算ブン盗ってやろうぜ』突然切り出す彼のセリフに動揺は隠せない。
『ほぇっ?』知らないヒトが聞いたら、コイツさっきまで寝てたんじゃねぇの?ってくらいマヌケな返答を「キレ者」に返してしまった。
キレ者は尚も続ける。『どうせ仕事すんならヤリ易い方がいいだろ?だったらブン盗ってでもやってやろうぜ』何があったか知らないが、普段の温厚と言うより、ややマヌケっぽいキャラとは程遠い、かなり攻撃的な漢になってるのがわかる。わたくしは本能的に「これは危ない」と感じた。『あ、あのぉ。このままでもそこそこやれますし、わざわざ事を荒立てなくてもねぇ。ただでさえ「難アリ」な我々なんですから・・・』わたくしは思いつく限りうやむやなファジーな言葉でやり過ごそうと努力した。
が、「キレ者」はそれでは納まらないのか、どうしても「追加予算」を勝ち取りたいらしい。押し問答は小一時間続き、とりあえず保留ってカタチで自分のデスクに戻った。
『あの虚けヤロウどうしたってんだ!!』思わず若い衆達にこぼす。『さぁ?奥さんと喧嘩でもしたんじゃないスか?』若い衆は適当に流す。
もうひとりの若い衆がディスプレイの向こうで声を上げる。『そう言えば、この間の効果評定の時モメたらしいんですよ。それでじゃないスか?』だいぶ核心に近づいたが、まだ輪郭しか見えない。ここでの情報収集はここらが限界のようだ。
しかたがないので、クソ忙しいなか同僚に内線した。同僚の部署も当然クソ忙しく、かなり迷惑そうだったが我が身可愛さに押し切った。同僚はかなり迷惑そうに渋々話し始めた。『勘弁しろよぉクソ忙しいのに。しかも、箝口令出てんだぞ!絶対言うなよ。』
これは違った意味で面白いな。この情報社会、社内とはいえ少しでも多くの情報を持ったものがイニシアチブを獲れる。そう、この世は情報戦だ!情報を制したモノが何かを(ん?)掴む・・・かもしれない。
そんなこんなで同僚。と言っても既に階級は向こうの方が遥かに上だが、同僚だったよしみで根掘り葉掘り聞き出した(スマン)

嫌がる友から聞き出した情報によると、味方より圧倒的に敵が多い我が上司とわたくし。効果評定ではそこそこの数字を出していたらしいが、敵たちはそれが気に入らないらしく、まるでアラレちゃんがウ〇コを突くが如く痛くもないハラを突きまわされブッチ切れたそうだ。
その報復では無いが、「キレ者」はこれを機に中央(本社)へ進出し頂点を目指す・・・らしい。
その一環として、自分のやっている仕事や部下の仕事を完璧にコンプリートし、文句は言わさないとばかりに「活動資金」の調達を開始したのが顛末だ。

フッフッフッフ・・・そう言う事なら話しは別だ。お祭り(戦争)は大好きだからな。

デッカいのをブチ上げてやろうぜ!!

しくじってどこか遠くに飛ばされてもネットくらいは繋がってると思うんだ・・・。その前にこの仕事片付けんと・・・あぁぁぁ

出入りじゃ!出入りじゃあ!?エモノ持って来いっ!!

オイオイ

C'est le jour qui est bon de mourir.


皆様との幸せな時間がいつまでも続きますように

ではでは  

Posted by てっぽさん at 22:23Comments(4)筆まぶし