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Posted by ミリタリーブログ at

2012年10月17日

「太陽がいっぱい。最高の気分さ。」

のどが痛い。だるい。鼻水が止まらない・・・『わたくしは、もうダメなのか・・・』
ここ最近の気温差に薄着で対抗してみたら、案の定ヤラれた。『なんだかなぁ』やり場の無い倦怠感が全身を包み、まるでベッドに沈んでいくような感覚の中、徐々に眠りに落ちていった・・・。

『よしっ!!次。』 よく通る声の主がわたくしを促す。言われるがままその場に伏せる。

『一分間っ!3発っ!200ヤードッ!!始めぇ!!』

これは夢だ。そんな事は解っている。だが、教官とおぼしき男の整然とした態度と普段のある種の強迫観念、それに「これをモノにしたら先に進めるかもしれない」と言う期待感が素直に行動に移るキッカケを与えた。

わたくしは去年までエアガンと言うか銃火器や装備など、所謂、ミリタリーな事に全く興味の無い人生を送ってきた。それは、この"夢中訓練"にも顕著に表れた。200ヤードを射抜くために使用するライフルが「愛棒スペ太くん」だったのだ。
ホンモノなんて知らないから脳内で用意された銃は日頃の愛棒なワケだが、さすがは夢だ。1000ヤードだって射抜く気マンマンなのだ。

教官は隣に座り観測を始める。『時間は待ってくれんぞっ!!』叱責がこだまする。
『はいっ!!』わたくしはボルトアップしながら渾身の返事をする。
先ほども言ったがわたくしは駆け出しのゲーマーだ、詳しいことは知らない。200ヤード先の標的を射抜く為にレティクルをどうするか?なんて当然わからない。
しかし・・・夢は便利だ。いつもの30mから50m要領でイケるらしい。しかも自身マンマンだ。
ミルドットの向こう、200ヤード先の標的を睨む、肺に留まっていた空気が大気に溶けていく。引き金と指が融合した瞬間。

「フスッ!!」・・・いつもの聞きなれたスペ太くんの咆哮だ。
だってホンモンの消音されたライフルの音なんて聞いたことないもん。

しかも驚いた事に弾速もいつもと同じだ。スコープの中でスーっと白いBB弾が200ヤード先に向かって突き進む。シラフだったら笑い転げるだろう。しかし夢の中のわたくしと教官はひたすら着弾までの間、黙って標的を睨み続けていた。

「ペチっ」いい加減時間が経ってから着弾音。『右下4点!!こんなもんかっ?!』教官が声を上げる。
『いえっ!!』返事をしながら次弾を装填。肺いっぱいに空気を送り込む。

『中央下6点!!まだまだいけるぞ!!』教官は激を飛ばす。『はいっ!!』わたくしは最終弾を装填しながら応える。

最後の弾丸だ。成果を見せろ、わたくしはこんなモンじゃ無いってところを!!
スコープの中で静かに佇む的紙・・・全てがスローに見える。心臓の鼓動がジャマだ、何も考えるな・・・

何を血迷ったのか教官がわたくしの肩を揺さぶる。『ちょっ、ちょっと止め、止めてくださ・・・』不思議な押し問答が続く。
教官は心配そうにやさしい目で『大丈夫、ねぇ・・・』何なんだこのヒトは

突如、暗転。
『ねぇ大丈夫?魘されてるけど』  嫁殿と娘が心配そうにしていた。

わたくしって奴は・・・。

ある意味素敵な夢のお陰で熱は殆ど下がった。直ったら試してみよう。何をって?もちろん『200ヤード狙撃』

風邪には1に睡眠2にマグナ~ム!! グッドCMコピー大賞

スペ太くん撮影しようとしたが家族に止められたw

Je le chauffe et. Parce que je suis chanceux près.

皆様との幸せな時間がいつまでも続きますように

ではでは  

Posted by てっぽさん at 22:53Comments(3)ショート・ショート