2012年07月02日

僕はあの森で本当に見たんだ。(前編)

ある日曜の早朝、玄関の呼び鈴で起こされる。
こんな早朝に誰だ?物売りなら追い返してやる。
ガウンを羽織りリビングを抜け玄関に向かう。刷りガラス越しに2人の人影、ドアを少しだけ開け様子を伺う。
ダークスーツの男が2人、物腰は柔らかだが、左脇のふくらみは肩から吊った拳銃を物語っていた。
『てっぽさん・・・ですね』サングラスをかけた坊主頭の男が質問する。『そんなヤツはいない。』わたしはぶっきら棒に答える。
周りの空気が僅かにザワついた刹那。メガネの若い男がわたくしの首筋へ何かバチッと一撃。
わたくしは声も出ず崩れ落ちる。薄れ行く意識の中で2人の男達は何か話し合っている。

『・・・会場へは・・・ドM-1の・・・』

そうかこいつらはドM-1実行委員の・・・

・・・・・ンンン・・・
薄暗い赤色の照明があたりを照らしている。重だるい耳障りなエンジン音が連続して耳に入ってくる。

目が慣れてきた頃、周りよりも自分の異変に気が付く。
『ジャングルブーツ?BDU?』しかも自分のモノだ。頭からかぶっているフードはご丁寧にも先日作ったばかりの『三代目森蔵』
いや、待てよ。って事はパンツまで見られたって事か?リラッくまのブリーフを?
そんな事はどうでもいい、今おかれている状況を頭に入れる事が重要だ。
薄暗い中、目を凝らし周りを見る・・・マーパットにギリー・・・ウッドランド・・・見たことあるようなないような・・・

ビーッビーッ!?ブザーが鳴り赤い照明がオレンジに変わる。

誰かが無線でなにやら指示を仰いでいる。『・・・了解であります。まもなく降下地点であります。お任せ下さい。』
その男は振り向き様に怒鳴りつける『総員っ!?降下用ぉ~意!!』
マーパットギリーやウッドランド、空挺ツナギ達は慌しくも俊敏に用意を終わらせる。わたくしは素人だ、しかも何だか解らない
怒鳴りつけるマーパットに声を掛けようとした時、またしても『バチッ』となり崩れ落ちる。

『すんなり降下するとは思わなかったからな』『予定通りです。軍曹殿!?』

なんだぁこのやりとりは?どっかで聞いた事があるぞ。薄れ行く意識の中でヒトツだけ思った事がある

『こいつらにパンツの柄を見られたのか』

意識が戻りかけた時、森に溶け込むマーパットの集団を確かにこの目で見たんだ
僕はあの森で本当に見たんだ。(前編)
夢なんかじゃ無い。確かにこの目で見たんだ。

●  ●   ●    ●     ●

とても長~い前置きでしたが、日曜日は『第5回 ドM-1GP』でした。
天候の悪化が懸念されましたが、5回戦までやれましたので良かったですよ(もっと暑くなってから、やり直しじゃ敵わん)

当日は10名が有志で埼玉県の某所で己の限界に挑戦しました。
時折、雨が落ちるなか、どこまで出来のか心配でしたが、一応おなかイッパイになるまで楽しめました。

----1回戦----
手前スタート。右迂回コースを取り、斜面を登る。先日の下見で危うく遭難しかかった斜面。今度はそうはいかない、なんたって下見してるからね。
そろそろここらが相手のボードの位置、慎重に下る。・・・しかし思ったより手前、もう一山越えるか?誰か2名戦死のため下ってくる。
しめた!?この物音に乗じて尾根を登る『っ!!』誰かいる!!・・・・・むうぅ動けない。見えないが確実にいる。相手は気付いているか?
大体の位置は解った。腰の.45を抜き一発 外したぁ!! 相手はさらに身を低くする。尾根に張り付き身動きが取れない・・・
『終~ぅ了ぉ~!!!』 タイムアップ。立ち上がる。ほぼ予想通りの位置にダメさん。お互いの奮闘を称え時間切れをおしむ・・・
しかし彼の本当のチカラを見せ付けられる序章でしか無い事を今は知らない。

----2回戦----
奥側スタート。下見ゲームでも攻守共にやりやすかった竹薮を目指す。ここは発見されても竹薮のお陰で守りやすいナイスポイントだ。
タイミングを見計らい、ゆっくりと索敵しながら下る。後ろから、音も無く十兵衛軍曹が合流(味方で良かった)前方に敵がいること伝える
しばし睨み合い・・・軍曹殿は進軍を開始。二等兵はただただ付いていく、結局 敵影は無く心臓バクバクでボードに到着
ジャンさんもすでに到着し、7桁のナンバーを記入。ミッションコンプリート!?後は時間まで潜伏だ。
『終ぅ~了~ぉ!!!』
やった!!2回戦で早くも1ポイント幸先いいぞ・・・答え合わせ『メモした数字・・・違います。』エーッ!!!!
ミッション失敗につきポイント無し。
『みんな通る道です。1回書くのではなく、確認をお薦めします』・・・ジャンさん、あなたはもう雲の上のヒトです。さすがです。

----3回戦----
チーム換え、奥側スタート。先程の失敗を挽回すべく、竹薮ルートへ。しかし、スタートしてしばらくルート選びに悩んだため
タイムロスし出遅れて竹薮への崖を登る。・・・シュッ!!パシンッ!?まんまと狙い撃ちされ戦死。
未だノーポイント。

前置きが長すぎたので、後半につづきます。





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Posted by てっぽさん at 22:43│Comments(2)ゲーム参加
この記事へのコメント
とても詳細なレポート
ドキドキしますね


変人の森へ足を踏み入れるチャンスは
何時になる事やら
ため息ばかりの
アントンさんです

後編がたのしみ
Posted by アントン at 2012年07月03日 10:07
アントンさんコメントありがとうございます

後編は既に始まってますよ。
森マーパットが2つ、後ろをホラッ!!
と、言うのは冗談ですが・・・

『っ!!!!』

今、アントンさんの後ろに!?

後編 頑張ります。
Posted by てっぽさん at 2012年07月03日 11:45
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