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Posted by ミリタリーブログ at

2015年04月28日

脂肪遊戯

産まれ着いたベーススペックからは抗えない。
しかし、今を脱却したい。
ニンゲンはワガママ且つ、正直なイキモノである。
そんなお話し

よく耳にするが『体脂肪率が・・・』
確かにトップアスリートの体脂肪率は一桁代・・・
待て。ちなみに白鵬関の体脂肪率は約22%
わたくしは20%ジャスト

そこっ比べるなっ!!

身長・体重ともに若き王者の勝ち(当たり前か)

更に掘り進めてみよう。
わたくしの身長は約181cm
体重が71kg

世間の平均値より若干恵まれた体躯である。
しかし、モテるモテないは関係無いのはわたくしが証明している(笑)

さて、話しを戻そう。スピード系アスリートやウエイトに制約のあるアスリートは
わたくしの知る限り、根こそぎ一桁代の体脂肪率である。
しかし、代償として一般人よりも免疫力の低下とも闘わなければならない試練と同居している。

生(なま)でアスリートを見た方はお気付きだと思うが、画像・映像媒体から解放されるや否や、真夏でもマスクをする。
"似非"芸能人チックな自尊心もあるだろうが、リアルアスリートはガチでマスクをしている。
とある体術の師範と同席した際、こんな事を教えてくれた。
『内臓脂肪はダメです。アレは長生きできない(笑)でもね。"究極の鎧"皮下脂肪はアリなんですよ』
二の腕はわたくしの太ももより遥かに太い彼はシークワサージュースを一気に煽る。
『でね、同世代だから分かると思うけど「北斗百烈拳」喰らったあのデブいたでしょ?アレ!!アレなんですよっ!!』
頭囲より太い首周りがわたくしに詰め寄る。
『打撃に耐える為だけじゃ無いんです。本当に【自主規制】したいなら、相手の攻撃をいなすには限界があります』
更に追加された生グレープフルーツジュースを半分ほど飲む。
『"鋼の身体"とは理想論です。我々は痛みと衝撃に耐え、相手を【自主規制】せるんです』

・・・プレッシャーは彼の見た目と論調だけでは無い。
彼から滲み出る狂気と殺気
間違い無く、ある意味"現代のサムライ"だ。

彼と別れ、昼間と違い薄ら寒い夜の街を歩く。
打撃主体の体術を邁進する彼には至極もっともな話しも、わたくしにはどこか遠い話しに聞こえる。

数日後、わたくしは道場(過去記事参照)にて師範にその話しをした。
師範は終始笑ながら、どこか怒っているようにも見えた。
去り際、師範に呼び止められた。

『そうそう、白髪染めすれば?』

いつも気にかけてもらって感謝です。

そんなに目立つかなぁ・・・  

Posted by てっぽさん at 21:55Comments(0)ショート・ショート

2015年04月14日

Love me softly

わたくしは目を閉じ虚空を見上げ、細く長く息を吐いた。
ランチタイムもあと少しというタイミングで起こった悲劇を、忘れようと、思い出そうと。

いつもと変わらぬワークタイム、わたくしは昨日からの憂鬱な雨に悪態をついていた。
何も変わらない、いつもの雨の平日だ。
時計の針は11時と少々を示していた。
そして、いつもと変わらぬ"弁当のデリバリー"が入室してきた。
そう、いつも通りの時間。弁当を休憩室に置き、会釈をし黙って退室する・・・
あれっ?青年はドアの前で立ち止まり、ゆっくり振り返る。
『寒いですね・・・またニットキャップに逆戻りですね・・・』
あぁ?わたくしの頭の事か。先日までの暑さにガテン兄さんよろしく、頭にタオルを巻いていた。
確かに今週の涼しさは体調に気を配りたい。

が・・・何故、お前さんがそれを知っている?普段、お愛想のひとつも言わず
去って行く商売っ気の無い青年が。

いぶかしがるわたくしに"ゾッとするような"笑顔を投げつけ、こうのたもうた。

『タオル姿も似合いますけど・・・やっぱりニットキャップの方が似合いますねっ・・・ふふっ言っちゃったぁ!!ありがとうございましたぁ!!』

わたくしは全身の脱力感と同時に身に迫る危険を感じた。

「間違い無い。アイツは・・・だ」

わたくしはこう見えても(見えないけど)所帯持ちだ。
15年になる。中3の娘もいる。何故わたくし?いままで二丁目だって笑いながら闊歩していた。
何故だあぁぁ!!

わたくしは帰宅するなり、出来うる限りの安全策を施した。

勿論、こいつらもフルロードだ。


何故こんなに狼狽してるかって?

そりゃわたくしより縦も横もフタ回りデカイ奴なら、あなただってそうするだろうよ。  

Posted by てっぽさん at 23:02Comments(2)ショート・ショート

2015年02月09日

麒麟グ・フィールド

かつて、自分が若かりし頃、上司の発言は確固たる自信に満ち
また、その命令は絶対的な強さと確信に溢れていた。

わたくし位の年齢になれば、部下のひとりやふたり。中には数十人の部下を束ねる御仁もいるだろう。
そんなわたくしにも、そういった時間があった。
わたくしの場合は、その責務に押し潰され、離れたワケだが
お陰で、今やお気楽な生活を送っている。
(経済的な部分はスルーで(笑))

そんな、ある意味"促進成仏"なわたくしに、思いも寄らない命令が下った。

『今年度新卒者の研修』

こう見えても(見えないけど)わたくしは3ヶ月前に籍を置いたばかり
毎日の自分の仕事にあっぷあっぷしている。
体のよいイジメか?
勘繰っても仕方がない。わたくしは、せっかくの休みをわざわざ前倒しで研修に来た大学生と対峙した。

今時のイケメンである。
身長は無駄にデカイわたくしより大きい。
(186cm)
聡明で利発である事が誰の目にもわかる。
某有名工業大学のナンチャラ学部を卒業・・・する
(何だか聞いた事ない学部)
ラクロスだか何だかをやってて・・・聞いててだんだん腹が立ってくる位のナイスガイなのだ。

しかも、卒業式までの楽しいお休みを返上してまで、この下らない・・・いや、素晴らしい我が社に飛び込んできた・・・
変な奴・・・もとい!!素晴らしい若者なのだ。
わたくしは彼に失礼の無いよう(笑)やんわりと丁寧に事業内容や仕事を教えた。
彼は革のカバーが立派な手帳にすっとこしょっぱい会社の内容をしたためていった。

10時休憩・・・
やはり、今時の若者は紫煙も呑らない。
それどころか、缶コーヒーも飲まず、持参した水筒のホニャララ茶を飲んでいた。

何となく気まずい。もっと"砕ける"べきか?それとも"高圧的"なのか?
考えあぐねていると、彼から一言。
『これから御指導、御鞭撻頂くわけですから・・・』

つまり、自然体でしっかり指示くれってか?
緊張して損したよ(すでに負けている)

休憩も終わり、仕事場に戻る。
よしっ!!では遠慮なくやらせてもらおう。
深く息を吸い、上司の上司による上司の為の・・・を見せてやる。と思った瞬間。

彼から
『申し訳ございません。ズボンのファスナーが・・・』
聞けば、朝の時点で声を掛けたかったそうだ。

上司の一挙手一党則は部下の生命(生活)を左右する。

よろしく頼むぜスポッター!!  

Posted by てっぽさん at 22:50Comments(4)ショート・ショート

2014年12月25日

ビューティフルワールド

『清しこの夜』である。(正確には昨夜だが)
旗日に聖夜に、師走に・・・わたくし的には師走の方がしっくりくる。

先日の日曜日、ようやく手に入れた自由な時間を念願だったASTREAの"ロマン会"にあてられた。
日頃お目に掛かれない、素晴らしき皆さんの秘蔵品で目の保養をし
バラ撒きのいない、静かでにぎやかな濃密なゲームを堪能できた。

実に、実に素晴らしい、まさに『美しき日曜日』を過ごせたのだ。
この勢いで23日には白猫の尻尾に触れ、一年を万感の思いで締めくくりたい。
そう心から願っていた。

ロマン会のおり、中尉殿より格安で"魂"を引き受けた。手直しこそ必要だったが、そいつからは"愛棒"たる資質が湧き出ていた。

『あと数日あるが、今年の〆は良い流れで終われそうだ・・・』

その時は本当にそう思っていたのだ。

しかし、現実はクリスマスの苺ショートとは違い、甘く優しいモノでは無かった。
日が変わり月曜日
目まぐるしく、行き交う人々、外線はパンク状態。
しかし、まだ楽観視していた。『明日は旗日だ。落ち着いてこなせば夕方には白猫を抱き上げウィニングラン?だ。』
・・・明けて火曜日
恐れていた事態が起こる。水曜日に向かうはずの上田へすぐに跳べ!!時刻は4時を回っている。
家に着いたのはクリスマスイブになった頃、そう白猫はソリに乗ったヒゲジジィにかっ拐われたのだった。
そして水曜日も家に帰れず、ファミリークリスマスぅ?なんじゃそりゃあ?状態で
本日、木曜日・・・早朝に出勤したものの、この数日が嘘だったように、こうして不調のPCを横目にガラケーを弄っている。

あぁそうそう、『魂』は2ndシアを替えれば愛棒としての職務をこなしてくれそうだ。
スペ太くんのトリガー周りを借りて、7mレンジを試してみたが
消耗品とクリーニングで初仕事に入れそうだ。

・・・えっ?"初仕事"

決まってるだろ?赤装束のヒゲジジイの家をドアブリーチだよ(笑)

さて、狩りの支度も出来た。"発仕事"に行ってくるとしよう・・・  

Posted by てっぽさん at 23:28Comments(4)ショート・ショート

2014年11月01日

カウボーイが海賊を夢見る。そんな秋雨の夕べ

風邪が抜けるのに一週間かかった。
微熱は続くは喉は痛いはで、かなりダルな日々だったワケだが
ゲームにも行かず(行けず)家のことをこなし、ガラにもなくレンタルビデオなんかで
「エクスペンダブルズ2」なんか借りて眺めながら酒を舐めていた。
本当は、これもガラにもなくなんだが、わたくしはワイン党でね。
でも、際限無く呑めるとなるとワインだと高くつくんだよね。
安いヤツしか呑らないんだが、仮に1000円位のを3本呑むとすると
ラムを一本呑む方が格段に安い。

金額の問題じゃないんだが、なんかラムって"場末感"があってわたくし向けかなぁなんてな(笑)

んで、映画のエンディングでバーニー達の会話があるんだが

『ボロじゃねぇか?』
『俺達もな』

ってクダリがさ、なんだかいいねぇなんて思えたワケ。
まぁジャンル関係無く、彼らに比べたらわたくしなんてハンパ存在だったりするんだが
"ボロくなった"のは紛れもない事実でね。
追い去る若きチカラと自身の衰えを肴に呑むなんて、若者には出来ない産物かなぁなんてね。

歳を取るのも悪くない。

そんな秋雨の夕べ

秋雨とラムと中年男のハナシ  

Posted by てっぽさん at 19:32Comments(4)ショート・ショート

2014年09月13日

焼けるのは、なにも肉だけでは無い…

今月は中盤以降、ゲームが目白押しだ。
それを楽しく参加するためにも、家族サービスは欠かせない。
本日は我が家の"猫の額"でBBQが行われる。客人へのもてなしの準備で嫁殿はキッチンに籠った。
わたくしは会場の設営を始めた。しかし、秋とは言え暑い。火起こしは苦痛だ。
わたくしは秘密の呪文を唱え"奴"を呼び出した。
『暑いから火起こし頼む。チャッチャと紅蓮の炎を頼むぞ。』
すると
「いやいや…私はゴーストとはいえ"元犬"ですよ!火はちょっとぉ…」
ぐだぐた言っている"奴"に一喝
『お座りっ!お手っ!!待てっ!! まだ出来るじゃないか?いいな。』
せっかく人の姿をして現れたのに、パシりに不満そうだが、健気に笑う。
「かしこまりましたぁ!?紅蓮の炎 少々お待ちを」
"あっちの世界"で習得した凄い技であっと言う間に火が起きると思いきや。

パタパタ…

『をいっ…』
「いや、もう少々お待ちを…おっかしいなぁ…」
結局、"元飼い主"と同じ手法で同じ時間を掛けて火は起きた。
『なぁ、お礼ってのもなんだが一杯呑ってけよ』
「いや、イイッス。みんなが驚くから、今度にします。」
"奴"は足早に去って行った。後ろ姿にはしっかり尻尾が覗いていた…

あっちの世界でも楽しんで来い。あ、あと火起こしの練習しておけよ。
またな

パタパタ…元飼い主に似てヘタである。

どうでも良いが30℃近かったのは内緒だ。  

Posted by てっぽさん at 14:14Comments(4)ショート・ショート

2014年09月08日

偶発性?

***この記事は一部(だいぶ)フィクションであり、起こった事象・登場人物は現実では無いかも知れません(笑)***



わたくしはターゲットを発見し確保すべく猛ダッシュをかまし、とある建物まで追い詰めた。
大尉と大尉に無線を入れ応援を要請したが、オトナの事情なのか?合流には時間が掛かると
機械的に返答され、半ばキレ気味に目標を追い回した。

『ううぅぅぅおおぉぉ!!』

わたくしの凄まじい追い上げにビビったのか、建物の奥にある部屋に閉じ籠った。

『バカめ、そこには小さな窓がひとつあるだけだ。もはや袋のネズミ、大人しく出てくるんだ。』

『とっとと出て来ないと得意のドアブリーチするぞゴラァ!!』

そんなやり取りの最中
ぐっぐおおぉぉ…お、お腹ががが…
『で、出て来いっ!い、いやっ早く出てきて下さい!?そっちは出てこないでェ!!』

ターゲットはこちらの状況を知ってか知らずか黙りを決め込んでいる。

『あふぅ…も、もうダメだ…ちょっと"こんにちは"してやがる』

わたくしはまるで産まれたての小鹿のように膝をガクガクさせ、滝のような脂汗を流した。

20秒後…
えぇいっ!!こんなドア吹き飛ばしてくれる!?

自暴自棄になってブッぱなしたのはショットガンかはたまた…


この時期、油断すると食中毒になる。
これは本当。  

Posted by てっぽさん at 20:39Comments(7)ショート・ショート

2014年09月04日

Kitchen Fight

     この記事はフィクションである…かな
     登場人物は限り無く現実離れしています。

―現実から逃避を望むのは決して容易いものではない―

日々の過密なルーチンワークに追われ、わたくしはかなり疲弊、いや憔悴した。

『では、期限は明日だ。てっぽさん頼むぞ。』
珍しく大尉ではなく、中佐からの依頼だ。
もちろん仕事絡まりで、ある意味 大尉の依頼ならば、結局は張り切ってやるが
中佐の場合はロクな依頼が来たためしが無い。

わたくしは自宅に戻り、書斎に籠る。今日は嫁殿も仕事で遅く、娘は目と鼻の先だが実家に行った。

静かな我が家にひとり、仕事の捗りも順調だ。
このペースでいけば、一休みしても睡眠時間は十分取れる。
そう試算したわたくしはキッチンに向かい、ひとり用のディナーに取り掛かった。
とはいえ、満腹は仕事の邪魔になる。わたくしはビールを呑りながら鼻唄まじりに軽食を用意する事にした。

『 ! 』
しかし、ここで神が降りた。
誰も居ないキッチン…
自由なキッチン!?

わたくしは書斎に踵を返し、支度を始めた。

『うむ、悪くない』

やはり、単独任務(ひとり)なら、このスタイルだな…
ひとり悦に入っていると、背後に人の気配が

『 ! 』

何故か嫁殿が呆然と突っ立っていた。
普通の夫婦ならば、ヘタすれば離婚問題だろう。しかし、我が家は変わり者一家
この位では驚きもしない。
『嗚呼はいはい、今夜はスネークが夕飯作ってくれるのね』
嫁殿は呆れ顔で吐き捨てた。

わたくしはマスクを取れず、こう呟いた。

『ご、ご注文はお決まりですか?』


頼むから、予定は勝手に変えないでくれ…  

Posted by てっぽさん at 22:23Comments(5)ショート・ショート

2014年07月21日

本当の単独行動(ミッション)

戦友(とも)を亡くして数週間が経過した。
わたくしはある意味、生きる指標を無くし荒れていた。
あれだけ面倒だった朝のライフワーク"奴"との散歩に行けなくなったのに
ふと早朝に起き出しては主の居なくなった7mレンジで溜め息と涙を流す始末。
事ある毎に溜め息と涙の繰り返しを送っていた。
そんなある晩、わたくしの夢の中で"奴"は流暢な日本語を話した。
『俺のことで悲しむな、そんなあんたを俺が見たいと思うのか?』
実年齢4歳、ニンゲンで言えば幾つかはワカランが、実に渋く落ち着いた声は続けた。
『あんたには俺の分まで生きてもらう。もちろん楽しんでだ。』
再開の嬉しさにわたくしは混乱していると、一度だけ振り返り"奴"は光りの中に消えて行った。
飛び起きたわたくしはベッドの周りを探し回ったが
あるのは涙でびっしょりになった枕だけだった。

わたくしは決意した。口だけで無く、"奴"の言霊に従い楽しむ事に。

次ぐ日、わたくしはすっかり遠退いた"的撃ち"を取り返す為、オタ●ンを訪ねた。
オ●コンから御悔やみの言葉をもらい、うるっと仕掛けたが堪えた。そう、わたくしは楽しむのだ。

世界一のスポッターを失ったわたくしは単独狙撃を無我夢中で行い、押し寄せる邪念を吹き飛ばした。
さらに、単独ミッション用の装備をアップデートした。

いつもと変わらん?と

この「柔らかM4」は低価格でそこそこの性能だが、フレームがクニャクニャで力んで構えると
魔法の弾道が得られる便利?アイテムなのだ。

この通り、手でも楽勝で潰せる。
そこで、わたくしは方々手を尽くし"純正"とも言える鋼の精神を宿したフレームと入れ換えた。

感想?…鋼の精神は重い。
しかし、凄まじい金属音に痺れる。(壊れないか心配なほどに)
そんなわたくしがカキーン!チキーン!!とやっていると

『!』

またも華麗にCQCをお見舞いされ宙を舞い、羽交い締めにされる。
逞しい腕がわたくしの頸動脈を押し潰す。
薄れゆく意識の中でス●ークは「鋼のM4」を手に取り言った。

『フリップアップサイトにレールシステム…悪くない。』

去り際にスネー●は言った。
『お前の相棒はしばらく俺が預かる。来い!!こてっぽさん(仮)!!』


スネーク…頼んだぞ  

Posted by てっぽさん at 15:29Comments(6)ショート・ショート

2014年06月28日

『天候不良につき、作戦は延期。繰り返す…』

不毛とも言えるルーティンワーク。
些か消耗戦に疲れたわたくしは明日の作戦指令書を受理した時、悦びすら覚えた。

「6月29日0800code7集結 後の指示はおって連絡する」
久しぶりのゲーム、しかも森林戦だ。こんなわたくしでも心が躍る。
最近は市街戦が多く、少しばかりジャングルの懐かしさに郷愁さえ感じていた。
ある意味、古巣とも言える戦場。ここにわたくしの原点がある。
わたくしは書斎に籠り、マルチカムベースかワークマンマーパットにするか
まるで舞踏会のお姫様よろしく、BDUとギリーハットを合わせ、スペ太くんをやおら構えた。

『うむ、悪くない。』

久しぶりのゲームにスペ太くんはずっしりと、しかし優しくわたくしの手に吸い付くように収まった。
毎日のように構えているが、やはりゲーム前日の高揚感と相まって絶大な何かを感じさせた。
専用のベッド(ガンケース)に横たえながら、ガラにも無く『明日は頼むぞ』なんてストックを撫でた…刹那っ!!

スネークの無線音が書斎中に響き渡る。唐突な出来事にキョドったが、すぐに携帯を拾い上げる。
『何だよ、メールかぁ?』
わたくしは恥ずかし紛れに小言を言いながら画面を覗き込む…ん?

大慰からだ。
「元気かね、てっぽさん?まぁ社交辞令は我々には不要だったな。明日の準備は進んでいるか?その件でメールした」

「天候不順やその他の要素により、本作戦は延期 以上だ。」

ビジネスライクは嫌いでは無い。しかし、今は何か言葉が欲しかった。
以前にも書いたが、わたくしは出不精だ。そんなわたくしだが降り頻る雨の中、傘もささず呑みに出たのは言うまでも無い。

実際に準備したのは全然違うが"出撃"ってイメージだと…

この装備でゲーム行くことあるのかな?



*この物語は一部…フィクションです(笑)  

Posted by てっぽさん at 20:01Comments(8)ショート・ショート

2014年06月20日

めぐりあい倉庫(くら)編

「パイロットは至急ハンガーへ!!繰り返す、パイロットは…」
艦内をオペレーターのアナウンスが響く。

ここは連邦宇宙軍 強襲揚陸艦「トラヴァイユ」のモビルスーツハンガー
わたくしは愛機「ロウマスト1.5T」のコクピット内で最終チェックの最中だ。
『油圧…チェック!』
『バッテリー…チェック!』
『アルコール……どうした?チェック!!』

『全てチェック完了!システムオールグリーン!!』

『兵長殿ぉとっとと蹴散らして、カツ丼喰いに行きましょう!!』
整備兵が軽口を叩く。
『よしっ並と味噌汁キープしとけよ!!』
挨拶代わりにわたくしも笑顔で返す。
『御武運を!!』『おぅよっ!!お前の奢りでな!!』
わたくしはヘルメットの顎紐を確認する。
『カタパルトOKだ…』
『てっぽさん、ロウマスト出るぞ!!』


漆黒の宇宙(そら)に放たれた…あれっ?


放たれたのは宇宙(そら)ではなく倉庫(くら)の4階…


まだまだ終わりを見せない仕事だが
エステート遠征各員

『鳥になってこい!幸運を祈る!!』
(CV:銀河万丈)

…違うね。




行きたかったなぁ  

Posted by てっぽさん at 20:53Comments(6)ショート・ショート

2014年06月15日

遅々の日

今日は世間一般では「父の日」だそうだ。
恐らくバレンタインデーのホワイトデーよろしく
「母の日」の流れで商魂逞しく創られたのではないか?と憶測する。
ggr?ネット時代だが、知りたくも無いことはどうでもよい。

その「父の日」のサービスのつもりか、今の今まで"良い意味で"放置されていた。
途中、義母のダイナミックエントリーを除いてはゲームに参加していない日としては異例な程
趣味事に姓を出すことが出来たのだ。
"宅トレ・メンテナンス・的撃ち"そして…

ギリ子…何号だっけ?

弐号が活動限界に達して、ジュートが換毛期の柴犬のようにごっそり抜けてしまった。
今までの労を労いながら、新しい隠れ蓑を錬成していく。
いつもながら地味な作業だ。市販品が高額なのは、この試練とも言える作業の為だと思える。
頭部の半分程に差し掛かった時、室内の暗さに気がつく。
充実はしていた。確かに充実していた。
が、いい歳こいたオッサンが得体の知れないモサモサ相手に夕暮れまで無言で過ごすとは…

散々なのか幸せなのか考えあぐねいていると
「父の日」の御馳走とやらを拵えるのを手伝ってくれとわたくしを呼ぶ声が聞こえた。

そう、わたくしは週末戦士。そして家族の一人
あまりにも満喫し過ぎた趣味は本日は終了だ。

今週中には完成させたいんだが…
  

Posted by てっぽさん at 18:10Comments(0)ショート・ショート

2014年06月01日

それゆけ三角!!

地域の集会場として、よく借りている雑居ビルの一室。
大勢の年寄りと僅かな若者達は、今後の来るべき日について額を寄せあっていた。

『だからさぁ、先に"役"だけ決めっちまえばいいんだよ!そぉすりゃすぐ終んだよ。』
半ば飽きたのか、適当で名高いクリーニング屋の親爺(過去記事参照)が一声を挙げる。
『私も賛成だな、お互い顔眺めてたって喇はあくまいよ。』
いかにも自分は良い事言いました的に小動物じじぃの元教授(過去記事参照)が被せる。
『では皆様、時間も圧して参りましたので役員を決めたいと思います。』
人の良さだけが取り柄の区長はやんわりと当たり障り無いように言葉を選び進行する。

このおかしな会議は、近い未来に来るかもしれない災害を地域でも対策しよう…らしい

その名も『地域防災隊』
うわぁ〜ビミョー…

『…それだと…』『…ダメだよ!』
何やら進んでいるようだが、わたくし達"祭り保存会"の面々は後方窓側のベストポジションに陣取り
何故かお茶請けに出された、さきいかやチータラなどの乾きモノを咀嚼しながら今年の祭りの相談に集中していた。

『それでは皆様!役員が決まりましたので、役員はご起立下さい』
やりきった万感の思いの区長は良い笑顔だ。
どんな奴が不幸な役員様にさせられたのか?我々もようやくホワイトボードを刮目した…したっ!!

6つある役員の内、"保存会"メンバーの名前が4つある。今年の夏は祭りの当番年、8月まで忙しい日々が続く。
ここにいる全員が何かしら祭りに関係してきた。当番年の大切さを誰よりも判っているはず…はず。

わたくしは"連絡係"いわゆるレディオマンだ。
長かった徒労の刻もようやく終わりを告げ、各々家路や呑み屋へ急ぐ。

ふと、小動物教授が声を掛けてきた。
『うむ。お前さんに何か役員をやらせたかったんだよ。』
ふむふむ言いながら奴は満足そうだ。
納得しかねるわたくしは何故か?と問いただした。

『そりゃ決まってるだろう? ヒマそうだからな。』
いやいやいやいやいや…あんたにゃ負けるよ
(いろんな意味で)

と言うワケで

出動!!(もうヤケだ)  

Posted by てっぽさん at 11:16Comments(0)ショート・ショート

2014年05月31日

2ピースのホワイトミートとチェリーコークをLサイズで頼む…

四半世紀ほど昔。とある国にしばらくの間だけ滞在した。
そこは『麻薬に銃器、そして自らのチカラで成り上がる』そんな風に聞いていた。

10時間ほど飛行機に揺られ、単身その地を踏み締める。
まず何をしたか。なんて覚えてもいないが、チョンマゲに二本差しの東方見聞録と何程も変わらなかったのは記憶している。

当時は砂漠で取っ組み合いしていて、今より極東人離れしていたわたくしは
レイバン掛けたポリスに嫌味を言われたり、ダイナーで喧嘩を売られたり
珍妙な経験をしたものだ。
ただ…わたくしの渡航前の知識より、彼の国(かのくに)は日ノ本の国に近く
閉鎖的で開放的で全てを御他人様に押し付けるほど腐っているワケでも無く
しかし、自らの足で歩める程に成熟していない。
そんな印象だった。


何だろう…何かに似ているんだ。
そう、わたくし的に感じたサバゲーの世界観や
日本的なサラリーマンの何たるかな部分に。

まぁ考えようによりゃ自信持っていいぞ
世界の自称中心みたいな国家は
わたくしから見れば"ジャパニーズサラリーマン"に酷似してるんだから(笑)

あの時、手に入れた"まっさらのドックタグ"実はまだ持ってる。
無記入ってとこに拘りがあるワケじゃ無いし
ましてや普段から首に下げる習慣も無い。

ただ、思い出しただけだよ。

色々な思惑もあったのだろうが…


ラムが終わったから寂しいってんで
神妙なフリして思い出してみただけだよ。

二度と飛行機には乗らないって決めてるからね。  

Posted by てっぽさん at 02:07Comments(0)ショート・ショート

2014年05月10日

国境まで、あと何マイル

『おい!起きろ』
強く肩を叩かれ片目を開く
『なんだ生きてるじゃねぇか』
もう一人の男が呟く。
『どっちでもかまわねぇが、もうすぐ到着するんでね』
肩を叩いた男がわたくしにタバコを差し出す。
見たことも無い銘柄だ。申し出を断り、自分のタバコに火をつける。
『お前の安物はいらねぇとさ』もう一人が茶化す。

それ以外なにも無い砂埃だらけの中を車は文句ひとつ言わず進んでいた。


―――――――――――12時前――――――――――
『これを頼めるのはお前だけだ。』

背後に気配を感じ、振り向き様に後頭部に衝撃。気が付けばコーヒーの薫りで夢かと錯覚しかけたが、麻袋を被せられヘリに乗せられている。

『…マンデリンだな』と呟いてみた。

『ほぅ分かるのか。残念だがコナだ。』

途端に目の前に光が注ぎ込み、コーヒー地獄から解放された。
『手荒な真似をしてすまない。こうでもしないと来てはくれんだろう?』

ようやく目が馴染んだ目の前にはファティーグ姿の大尉がタバコを揉み消していた。

『何の真似だ!』わたくしは立ち上がろうとしたが手足を椅子に縛られている。
『まるで野獣だな。だが、そうでなくてはな。』
大尉は全てを見透かすような口調で微笑んだ。
『よし!外してやれ。』大尉は部下に指示を出し、手足は主の自由になった。

『一杯どうだ。』大尉は琥珀色のグラスを差し出した。

『わたくしはスコッチしか呑らないんでね』
大尉は肩をすくめて見せた。

『こんな大袈裟な招待を受けて、酒盛りってことは無いだろ?』
わたくしの問に大尉は背を向けタバコに火を着けた。
暫しの沈黙の後、彼は深く紫煙を吐き出し囁くようにこちらを向いた。

『この続きは後日』  

Posted by てっぽさん at 23:09Comments(0)ショート・ショート

2014年03月21日

やゐゆゑよ


半ばふてくされた生活を送っていると、現実世界から逸脱し"新世界"にたどり着いてしまう。そんな話し

ようやく手に入れた休日。テンションだだ下がりのわたくしは何も手につかずふて寝していた。
八つ当たりに怯える(笑)家族はわたくしを置いてとっとと出掛け
我が家にはこてっぽさん(仮)と二人きりになっていた。

休日らしく遅く起き出し、さらに昼寝。当然、眠りも浅く嫌な夢ばかり頭を駆け巡る。
しかし、意地になって固く目を閉じ惰眠にすがり付く様は、まるで賤ましい餓鬼のようでもあった。

意固地になるのに疲れたわたくしは、いつしか本当に眠り込んでしまい
ようやく安らかな夢の世界へ片足を踏み入れかけた。

『おいっ!!』男が肩口を荒々しく叩く
しかし、不思議とこの声と情景には馴染みがあった。

『おいっ!!』さらに男は肩口を小突く
仕方なく目を開け起き上がる。

突如、天地転回

凄まじい勢いで放り投げられ羽交い締めにされる。
がっちりと首に食い込む鍛え抜かれた腕。
耳元で落ち着き払った男の低い声が響く。

『待たせたな』

その声に踵を返す。が、誰も居なかった。

わたくしは"彼"の痕跡を手に取り呟いた。

『そう、涙はすでに渇れている』



白昼夢?いや、フィクションだよ  

Posted by てっぽさん at 21:05Comments(3)ショート・ショート

2014年02月07日

天使(あくま)は今夜どんな夢を見るの?

天使(あくま)はもう、どこにも逝けない!!

そう。文字通り動けないのである。
しかし、翼をもがれベッドに軟禁されると不思議な夢を見ては着替えるを繰り返している。
出来の悪いショートムービーをエンドレスに見せられ
うっすらと意識を現実に戻しては汗だくになり、ガチガチと震えながら、よく冷えたシャツに袖を通す。
時として生者の行動は熱に浮かされて見る夢に似て滑稽でもある。


●●●●●●●●●●●●
何故かギリ子2号を纏い薄暗いコンクリートの床に伏せている。
ギリ子2号はマルチカムをイメージした3シーズン広葉樹カラーのギリーだ。
当然ながらグレー一色の建家内部とおぼしきインドアには向かない。

「あぁこれは夢だな」本能的に悟った。
それと同時に"アレ"も始まるんだな、と身構えた。

『よぉし!次だ!!』

やはり、熱が出ると始まる恒例のスナコンのようだ。
見覚えのある教官がチョコチップを見に纏い仁王立ちで睨み付けている。

もはや驚かない。それよりも、日々習慣付けている"的撃ち"の成果を見せつけるチャンスの場なのだ。

『今回は貴様らのご希望通り屋内射撃だ!!』
教官はいつも通り過ぎて安心したが、わたくしはインドアより外でやりたかった。

『弾は5発、7.62mmを使う…』
脳内の知識だけで構築された実弾射撃。まぁ実際に撃ったのはグァムで撃った12ゲージ。しかも20年前
つまり、これは実弾射撃に託つけた"的撃ち"のスナコンなのだ。
しかも脳内だ。

しかし、そんなことはどうでも良い。
自分の拙い知識と経験だけで創られた空間だが、"的撃ち"に関しては厳しく自分を律してきた。
だから自分の脳内であってもドラマよろしく100発100中なんて起こらない。
変わったシチュエーションで有り得ない距離を初速90程度で突き進む弾丸をレティクル越しに眺めるのは最高だ。

…前置きにチカラを入れ過ぎた。
一眠りしてから続きを思い出していくとしよう。


どうでも良いが、震えながら携帯でタイプするのはキツい。  

Posted by てっぽさん at 00:21Comments(8)ショート・ショート

2014年01月20日

レッキング・スルー

少しだけ
そう、ほんの少しだけ話そう。
冬はあたっかい鍋なんかつつきながら炬燵に熱燗なんていいよね。
鍋もさ、少し唐辛子なんか忍ばせて、小鼻に汗なんかかきながら
豆腐をフウフウと

温まるワケだ。

同じような材料を使いながら全く別の効能が得られる事もある。

わたくしは近所のタイ料理屋のトムヤム・ヌードルが好きだ。
絶妙な辛さ、その奥底に垣間見える食材の甘さ。
ちなみに"クン"がついていないので海老は入っていない(笑)
裏メニューでトムヤムクンやトムヤムカイに麺を入れてくれる…らしい。
わたくしはワンコインで喰える方で構わないのだが。
脇道に逸れたが同じような唐辛子を使いながら片や体を温め、片や冷やすと言った効能の違いを体感することになる。
久しぶりにランチを喰いに微妙?…いや、絶妙な色彩の暖簾を潜る。

『コプンカァ!てぽさん久しぷり元気かぁ!!』

店主の威勢のいい声に寒さを一瞬忘れかけたが、確か…忘年会で押し掛けたのを忘れたワケでは…忘年だからいいのか?
『てぽさん!!こないだのトートマンクン失敗失敗ワハハハハ…』
やはり覚えている。しかも忘年会の失敗をカミングアウトして笑っている。
さすがは微笑みの国…

いつものようにトムヤム・ヌードルとトートマンクンをオーダーし調理場の喧騒に耳を傾ける。
やはりアジアの喧騒は落ち着く。
アメリカやヨーロッパのそれとは明らかに違い、隣近所故の親近感、安心感がある。
まぁ適当さはあるので完全に安心はできないが(笑)

彼らの母国語の放送をケーブルテレビが奏で調理場の雑踏とセッションしている。
わたくしは感覚をできるだけダルにしてセッションを楽しんでいた。

『てぽさん!!外、寒いかっ!!』

突然の店主のソロパートに少々面食らったが、彼は気のおけない仲間の一人、すぐに返答する。

『雪降りそうなくらい寒いよ、わからないのかい?』

わたくしの問いに少しうつ向きながらトーンダウンした彼は答えた。

『寒い嫌い…たから外あんまり出ない…』

彼は母国を離れて23年
わたくしの想像を絶する苦労をしてきた。
だが、いつも屈託の無い笑顔でそんなことはオクビにも出さない、寒さが苦手な陽気な大切な仲間だ。

さらに道が逸れた

まぁ世間話をしながら楽しくランチしたワケだ。
東南アジアの料理は辛いモノが多い。わたくしはあまり辛いモノが好きではないが、リアル?エスニック料理には真っ向勝負が心情なのだ。
確かに辛いが味わい深い料理と軽妙な片言で食もすすむ。
気がつけばシャツまで汗だくだ。
結局、おしぼりでは足りずタオルを借りて、再開を約束し寒風吹き荒ぶ中へ店を出た。

店を出て5秒

同じ辛いモノでも寒冷地仕様と熱帯雨林仕様では出来が違う事を身をもって知った。

何が言いたいかって?
トートマンクンは辛子醤油で喰いたい。

…では無く。同じ鉄砲でも用法・用量を守ってお使いくださ…では無く使い方次第って事かな。

今日は画像が無いので、最後くらいはミリっぽく
ね。  

Posted by てっぽさん at 22:38Comments(4)ショート・ショート

2014年01月19日

怪奇日職

わたくしは所謂「旧市街」に生息している。
そこは下町情緒たっぷりとまではいかなくとも、若者から年寄りまで雑多に混在し
さながら社会の縮図ではないのかと錯覚させる雰囲気を醸し出している。
わたくしはこの街が好きだ。
駅も近く、よほど珍しいモノでもない限り大抵のモノは手に入り、日々の生業に刺激を求めなければ
そこそこの賑わいに紛れて生きていける。

しかし、下町然とした旧市街ゆえに、土着であったり、また、その土着と共生を望み
そこに自己の存在を際立たせた時に必ず付いて廻るモノがある。

『近所付き合い』

コイツは手を出さなければ向こうからやってくる事は無い。
しかし、一度でも関わればよほどの事が無い限り、その場を去るまで"義務"になる。

こう見えても(見えないけど)わたくしはその"義務"とやらが好きだ。
お節介なんてヨダレが垂れる位の好物だ。
『向こう三軒両隣』助け助けられる。
支え合いなんて言うと照れ臭いが、道端にぶっ倒れてる人がいたら素通りなんてできん。て、事だ。

だが…その"義務"はこっちの都合は気にしない。
最初のうちは遠慮も謙虚もあったんだろうが、なんたって産まれた時からここにいる。

わたくしはその"義務"に遠慮も謙虚も見た事が無い。
何故こんな話しを日曜の朝っぱらに?

それは、わたくしのマイ・スイートエンジェル"隣のババァ"の家の屋根のトタンが剥がれたと出動要請が来たのだ。

では、行ってきます。


出動!!

えっ?オチなんて無いよ  

Posted by てっぽさん at 10:13Comments(6)ショート・ショート

2014年01月02日

昼夜プラスワン

所謂『普通の正月』を満喫している。
実に良い事ではないか?
新年の挨拶めぐり、御節料理、屈託の無い笑顔…
松ノ内はこうあるべきを体現している。これ自体に異を唱える気も、ぶち壊すつもりもない。ただ…

『物足りない』

以前から申しているが、わたくしは変わり者だ。常に少しの焦燥感と危機感とやらが素肌に触れていることで
むしろココロが安らぐみたいな部分があり、平時に時に刺々しく非常時に活き々としてしまう帰来がある。
要は退屈をもてあましているのだ。

別にトラブルの渦中に飛び込みたいワケではないが、こう刺激ある某かに身を寄せたいタイミングなのだ。
単なる落ち着きのない中年の最たるモノだが、ささやかな楽しみの"ヒト撃ち"も封印され
囚われの身に近い悲しき現実に、これではリードに繋がれ好きなところにも行けない
こてっぽさん(仮)と同じじゃないかと寒空の下、夕方の散歩中の彼の背中を見ると
それはそれで活き々と散歩を享受する彼の三角形の茶色い耳は
決して腐ることなく日々を力強く活きているように思えた。

そうだ、『これじゃない』で諦めてどうする?『これが無い』から投げ出してどうする?
"無いモノは作る"わたくしの基本精神では無いのか?必要なモノはかき集めろ、目の前の壁などブチ壊してしまえ
早くも今年の反省から入った、今年二回目の夕方の散歩であった。

ブチ壊すならやっぱりコイツ…

でもやっぱりゲームしたいな…  

Posted by てっぽさん at 18:25Comments(8)ショート・ショート

2013年11月09日

ラ・モード

先人や達人に遠く及ばないが、記録に残す事にした。
ロマン武器やお座敷武器と言う不名誉な呼ばれ方をしていたショットガンだが、昨今変わりつつある風潮だ。
先般マルイが世に送り出したM870
ガスを使用する事によりコッキングを軽くし、6発もの弾丸が相手に吸い込まれていく衝撃
実に痛快ではある。
しかしガスと言うソースは冬場の安定は命題で、温めたり、祈ったり?
わたくしは貧乏性なのもあるがエアコッキング式の銃に魅力と未来を感じる。
特に最近はショットガンを愛して止まない。
固定HOPが故に接敵を要し、面的制圧力で相手を粉砕する。
以前のわたくしは正確に点を捉える事に固執し、大事な何かを見失っていた。
ショットガンを使い始めてわかった事のひとつは移動に対する丁寧さだ。
近付くためには音をたてず、気配を消す。
それを怠れば、毎秒20発だかの銃弾を喰らう。
これはショットガンにのみ言える事でなく、ボルトも然り。当てられないなら最大限近付く。これが最良なのだ。
次に、ショットガンはいちいちコッキングしないと次弾を撃てない。
構造的に当たり前だが、それ故に無駄弾を撃たなくなった。
ある狩人が言った
『音が発生するのは全てが終わった合図だ』
まさにそうだろう。
音も無く近付き、一度で仕留める。
『一期一会』にも似た世界観がそこには存在する。

気まぐれなわたくしは電動ガンも使う。
しかし、"アレ以来"無駄弾は撃たなくなった。
せいぜい1日のゲームで100発程度
少ない時はその半分にも満たない。

これを薦めているワケでは無い。たかが遊びだ、野暮な押し付けは勘弁だ。
ただ、何かを変える・変えたいなら、"何か"を自分で模索するしか無い。  

Posted by てっぽさん at 17:47Comments(4)ショート・ショート

2013年10月24日

純然たる不純

わたくしは飛び付く。
気になったモノは速攻なのだ。
その昔、まだインターネットなんてモノが存在しなかった頃、何か気になったモノを調べるのは
書籍、人伝え、テレビくらいしか無かった。
わたくしはこの趣味を始めるまで銃器に興味は無かったが、わたくしだって男だ
全く興味が無かったワケではない。

『太陽にほえろ』『西部警察』『ダーティ・ハリー』など、当時のテレビを眺めていた少年達は学校で公園で
思い思いのヒーローになりきり、思いを馳せた。

当のわたくしはと言えば、漆黒の長銃身マグナムには興味が湧かなかった。どちらかと言えば"悪者"がよく持っていた銀色のテッポウに魅力を感じていた。
良く言えば『美術品的な』悪く言えば『オモチャっぽい』
ペカペカギラギラなヤツが好きだった。
尚且つ、『何のタクティカルアドバンテージも無い』
と裸蛇に辛辣されたエングレーブモデルなんてヨダレが出そうだ。
それは今も変わらない。
偽装を施す事も好きだが、どうにかして"銀色のテッポウ"でゲームがしたい
それは邪道かも知れない。何か間違っているかも知れない。

ただ…何て言うか、自分の元風景みたいなモノが身近にあるのは
幸せなんじゃないかと思う。

銀色が目立ってしまうなら、目に入らないように行動し、接敵し仕留める。

…楽しいじゃないか。

フルサイズの銀色って想像しただけで

ニヤける(笑)  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(4)ショート・ショート

2013年10月09日

位置急鉢肆

わたくしには年子の弟がいる。
タイプは全く違うが、共通点がある。

『無謀で少し足りない』

我々"アホアホ兄弟"は子供の頃、大の仲良しで楽しく遊んでいるはずが、周囲の大人をハラハラさせた。

例えるなら、選りすぐりの精鋭数名で敵陣真っ只中の石油リグに乗り込んでみたり
二人だけで砂漠の敵基地に乗り込み、基地ごと自爆されたり…

何か違う。

まぁ今では大問題になるような事を笑って(怒ってた)許す時代だったこともあったのだろう(いい感じに締めてる)

ひとつだけ明かすなら、わたくしの住む街は安渠が多く、川で遊んでいて兄弟して流され、遥か数km先の地表で救助された。

うむ、落とし処が見つからない…

冒険に出るには時代が遅すぎたってとこか?

兄ちゃん!兄ちゃん!!遊ぼうぜ!?

おう!!弟よ!今日はドアブリーチングごっこだ!?  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(2)ショート・ショート

2013年10月08日

ダリは誰の夢を見るのか

削ぎ落とし、その機能を絶頂に導く事と
付け加える事で、さらなる高みへ到達する事がある。
結果、同じ事かも知れない。
しかし、わたくしは別物と考える。
どちらが正解でどちらが不正解かは問題では無い。

『結果を重んじるか経過を大事と取るか』

に似ている気がする。わたくしは後者でありたい。
的を射抜く事も同様に結果を求められる。ただ…どうして、どうやって当たったのか外れたのか、これを考えなければならないと思う。
もう、どのくらいやっているか忘れたが、かつて"てっぽさんトライアル"と称した的撃ちは着地点を見出だせないが、今も淡々と続いている。
それは純粋に"足す事の無い世界"だが、これを何かに加える事で何かが変わるのではないかと期待する半面
何に何を足すのかを日々模索しているのが事実なのだが…

長くなったが結論は無い。これは禅問答のようなモンだ、その物自体が楽しいのだ。


とりとめが無い?
あぁその通り。呑んでんだよ(笑)

何となく気に入った画像


意外と台風が近付くと"炸裂"する。  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(4)ショート・ショート

2013年10月05日

MENTAL CEAR SORID 2

この物語はフィクションみたいですが
登場人物・地名は適当っぽいです



屋上からヘリによるファストロープ
スペシャルチームは突入を開始した。上空のヘリを視認しわたくしもミッションを開始した。


・・・・・4時間前・・・・・
『てっぽさん聞いてくれ』 大尉は巨大なマホガニーのデスクで腕組みをし、こちらを睨んでいた。
『今から23時間前…』長い。居眠りをしていたわたくしにはお構い無しに大尉は続ける。
『…以上だ。健闘を祈る』
えっ?終わり?何が何だかワカランが潜入だ。

『てっぽさん、今回の装備は現地調達…もとい、装備は無しだ。その'45も置いていってもらう』
わたくしは渋々レッグホルスターから'45を抜き
巨大で驚異的に磨き込まれたデスクに叩き付けんが如く、そっと置いた。
『そうだ。これを持っていけ』

'45と入れ替わりに大尉はカードを磨き込まれたスケートリンクのようなデスクを滑らせた。

『これでLv1のドアが開くんだな?』わたくしは質問した。
ところが大尉は若干カブセ気味に応えた。
『違う、保険証だ。』
『何?ホケンショウ? ひょっとしてアレか? 会員証とか通行証の類いなのか?』
わたくしは質問を続けようとした、が。
明らかに大尉はイラついた様子で
『…あぁそうだ!!そんなモンだ』

こうして、ミッションは開始された。

スペシャルチームが屋上に降りた頃、わたくしは裏手の駐車場に車を停めた。
本来なら下水道からボイラー室を経て目標に近付くのがセオリーだろうが
今回はいつにも増してスニーキングなのだ。…多分

わたくしはブリーフィングに出てきた"受付"を目指した。
女兵士が二人、歩哨についている。
『やるか…』わたくしは自然に接敵し、懐に手を忍ばせた。

『おはようございます。保険証とフルネームで御署名お願いします』

うむ、悪くない。

方や長身にモデル系 方や一本縛りのメガネっ娘
やるな!!

…長い。

要は再検査に行けと煩いので行ってみたワケだ。

結果は一週間後

ってコレ飲んでオッケーじゃねぇのか?  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(4)ショート・ショート

2013年10月02日

夏熊はいかん

朝寒いのに昼間は暑い。
オッサンには厳しい。だが、秋は着実に近づいている。
ある『マタギ』の老人に熊狩りの話しを聞いた。彼は70を過ぎても矍鑠とし凛としている。
そんな彼に無茶なお願いをした事がある。
彼は大概の事はにこやかに応えるが、その時だけは別人のように激昂した。
わたくしは熊狩りを見たい、出来れば夏に。

彼は途中までは穏やかに缶ピースを吸いながらウンウンと頷いていた。
『夏に』の言葉が入るまでは…

うまく纏まらないが、十数年前の出来事を回想しながら、この歳になってわかった事

触れてはならない事に触れてはならない。

今、解らない方々も大勢いるだろう
なんせ、わたくしも意味はよく解らない。

…?

呑んでんだよ(笑)
ただ言える事は『自ら進んで地雷を踏む必要無い』
それだけだ。

さぁこてっぽさん(仮)!!狩りの時間だ。
  

Posted by てっぽさん at 22:07Comments(4)ショート・ショート

2013年10月01日

来ぅる きっと来るぅ

これはわたくしの遭遇した身の毛もよだつ話しである。

その朝もいつものように こてっぽさん(仮)と哨戒任務をこなしていた。
今朝のこてっぽさん(仮)は興奮気味でリードを引く勢いからもそれは伝わってきた。
いつもの変わらない哨戒コース、いつもの電柱、壁
こてっぽさん(仮)は『自分はここにいる』とばかりに痕跡を残して進軍する。
何棟か建ち並ぶマンションのひとつ、そのマンションは中でも高級で重厚な佇まいを見せ
土着の貧乏人を寄せ付けない威厳さえ漂っていた。
磨き込まれた石造りのエントランスから50代前半の黒髪が腰まで届きそうな女性が大きなバッグを抱え出てきた。
特に珍しい光景でも無く、わたくしは哨戒任務を続けようとしたが、こてっぽさん(仮)はこれから怒る恐怖を察知してか、なかなかその場から立ち去ろうとしなかった。
我々の哨戒コースに必ず立ち寄る公園がある。
いつものように公園のフェンス沿いを歩く。ちなみにこの公園は犬は入れない。
いくつかある入り口のひとつに水道がそばにある入り口がある。今、まさにそこに差し掛かった時、それは起こった。
こてっぽさん(仮)が急に足を止める。わたくしはつんのめりそうになりながら急停止。こてっぽさん(仮)の目線は微動だにしない。
その目線をわたくしは追った…

先程の黒髪の女性が公園の水道で髪を洗っている。

大きなバッグの中身はシャンプーやリンスだ。それが水道の周りにズラッと並んでいる。
余りの戦慄の光景にふたりは呆気にとられ固まっていたが、貞子は動じる事無く髪を洗い続ける。
我々は居たたまれなくなり、その場を足早に去った。

…高級マンションの住人
…公園で洗髪
…貞子…

謎だ。


画像は全く関係ないが娘を巻き込んでみた

こんな事でもなければ、もはや口をきくことも無い(笑)  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(7)ショート・ショート

2013年09月30日

漢(おとこ)で逃げきれ

今朝から夫婦喧嘩をした。
きっかけは余りにも些細で記す気にもなれない。
付き合い始めて20年弱、こんな状況は星の数だ。

解決法?…決まってる


イタリア人になりきる。


かのイタリア人は全裸でベッドにいる状況を目撃されても
『俺じゃ無ぇよ!!』
『何もしてねぇよ!?』
呆れるを通り越し、感心さえする。

浮気云々は置いといて、わたくしも日本人としては大分ラテンな野郎。
詫びと言うか、今後の円滑な趣味生活のために、ガラにも無く高めのワインと名も知らぬ花なんぞ買って帰宅。
こう見えても(見えないけど)奥様には花とワインを買って帰る。
そんだけ詫びを入れてるって突っ込みは無しだ。

んで、意気揚々と玄関をダイナミックエントリーし奥様の前へ
…すると

『こっちも悪かったから、ご飯にしよ』

マンマミーヤー!!

わたくしはラテンヨーロッパが好きだ。
特に意味は無い。

意外と一部のイタリア人にはパイソン好きが多い。

スパークリングワインが無いのでチンザノで"ミモザ風"
いわゆる食前酒  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(7)ショート・ショート

2013年09月27日

暫しご寒暖下さい

どうやら今シーズン最初の風邪らしい。

こうなったら…


寝る。

すやすや

ちと早いがお休み  

Posted by てっぽさん at 21:06Comments(4)ショート・ショート

2013年09月24日

外から帰ったら、手洗いうがいをしましょう。

先日の潜入ミッションで、すっかり疲弊したわたくしは"寝落ち"と言う失態をやらかし、事後処理を後回しにしていた。

ジットリとした真夏を過ぎると意外な程に周囲は乾燥する。
ましてウッドチップや露出した地面は表面部分の乾燥は侮れない。
砂地程では無いにしろ、やはり埃は大敵だ。

今までのわたくしは"サイドアーム""セカンダリーウエポン"の類いに疎く、ボルトの場合、移動の為の牽制に使うくらいでコイツでHIT獲ろうなんて考えた事も無かった。
しかし、インドアでゲームをするようになって考え方が変わった。
まぁ長くなるから詳細は触れないが、「狙い引き金を絞る」事は長物と変わらず、牽制して立て直すならコイツでHIT獲れば良い。
遠距離で突っ伏しているだけでは無いのだから使わないテは無い。
実際、行動に幅が出たし、何より今まで以上にゲームが楽しくなった。
つまり、大事な愛棒なのだから、労ってやらなければ。
んで、バラす

特別な事は何も無い。
汚れを落とし、異常が無いかチェックし必要な箇所に必要なだけ注油する。
組み上げて作動確認

すると、どうだろう…
前にも増して愛着が湧く。
いいぞぉシングルスタック…冷えに弱いけど

この"オペレーター少し足りない"具合が最高だ

秋の夜長、あなたも愛棒と語らってみるのはいかがかな。  

Posted by てっぽさん at 22:00Comments(14)ショート・ショート